アディザイン・Web事業部の吉田です。
最近、夜中遅くまで仕事をして、お菓子やちょっとしたものを食べてすぐ寝る、という生活が続いていました。そのせいか、みぞおちのあたりが痛む日が1か月ほど続き、今日ようやく病院へ。逆流性食道炎ではないか、という話になりました。
皆さんも、夜遅くに食べてすぐ寝る生活にはお気をつけください。
では、本題に入ります。
僕はいま、自分の環境で、Claude Code がいつも読んでいるルールのファイル(CLAUDE.md)を、ほかのAIにもそのまま読ませる仕組みを試しています。ルールの原本を CLAUDE.md の1つに決めて、ほかのAIはそこを読みに行く形です。
きっかけは、Codex に作らせた画面のクオリティが、Claude Code で作ったものよりかなり低かったことでした。Claude Code に原因を調べてもらうと、Claude Code のルールは500行あまりあるのに、Codex のルールは見出しの1行だけで、ほぼ空だったんです。
この記事では、何に困って、何が分かり、仕組みをどう変えたかを図でまとめました。同じ仕組みを試したい人向けに、AIにそのまま貼るだけの依頼文も最後に載せています。出力の質がどう変わるかはまだ測っていない段階です。
困っていたのは、Codex の出来が「甘い」こと
僕は普段、Anthropic の Claude Code(Opus 5.5)をメインに使っていて、OpenAI の Codex(GPT-6.1 Sol/Astra)にもシステムを作らせています。Codex も優秀なはずなのに、作らせたデザイン・UIのクオリティがかなり低かったのが悩みでした。
同じような画面でも、Opus 5.5 で作ったほうが明らかにクオリティが高い。UIに限らず、Codex の出力は全体に「甘い」「ちょっと間抜けな感じ」がありました。
写真を登録する社内ツールを作らせたときは、次のようなことが続けて起きています。
- 指示していない入力欄が並ぶ場所のヒント・被写体のヒント・権利関係・注意事項・カテゴリーなど、使う人が求めていない欄が画面に増えた
- 指示していない自動処理が増える毎分動くスケジュール処理を、相談なしに作った
- 直すべき所が直らない「保存されたか分かりにくい」と伝えると、「保存しました」の表示を足すだけで、操作の流れそのものは直らなかった
Claude Code に原因を分析させると、ルールの量に差があった
そこで、Opus 5.5 のクオリティが高い理由と Codex との違いを、Claude Code に分析させています。その結果、モデルの差だけでなく、AIに渡しているルールの量と、指摘を覚える仕組みの有無に大きな差があると分かりました。
AIは仕事を始める前に、「ルールファイル」と呼ばれる注意書きのファイルを読み込みます。僕の Claude Code のルールファイル(CLAUDE.md)には、過去にAIへ「これはやめて」と指摘した内容が、理由つきで溜まっています。画面の作り方だけで60項目を超え、分量は約4万トークン(AIが文章を数える単位)です。
Codex 以外のAIも調べてもらいました。Google の Gemini CLI と、同じく Google の開発用アプリ Antigravity はどちらも GEMINI.md というファイルを読みますが、中身は4行だけ。xAI の Grok は、Claude Code との互換機能で、もともと CLAUDE.md を読んでいました。
Claude Code
CLAUDE.md
500行あまり
Codex
AGENTS.md
見出しの1行だけ
Gemini CLI
GEMINI.md
4行だけ
Antigravity
GEMINI.md
4行だけ
Grok
CLAUDE.md
もともと読んでいた
点線の枠は、ルールの中身がほぼ空だったもの。同じ指示を出しても、注意書きの量がまるで違っていた
仕事ごとに分けたフォルダ(プロジェクト)に置くルールにも、穴がありました。Codex は、プロジェクトのフォルダにある AGENTS.md というファイルしか読みません。僕のプロジェクトのうち20件は CLAUDE.md だけを置いていたので、そこで積み上げたルールは Codex に1文字も届いていませんでした。
もう1つは、指摘を覚える仕組みの差です。Claude Code には「指摘を受けたら、まず CLAUDE.md にルールとして書く」という決まりを入れてあります。Codex にも「トップレベルのルールとして覚えておいて」と指示したことがありますが、ルールファイルにも Codex の記憶にも残っていませんでした。
仕組みを変えた。1つの CLAUDE.md を、全部のAIが読みに行く
最初は、Claude Code に、ルールから画面の品質に関わるものを抜き出して Codex 用に書き起こしてもらい、Codex に読ませていました。ただ、この方法だと、Claude Code でルールが増えるたびに Codex 用にも書き写す必要があり、片方だけ直して食い違うおそれもあります。
Claude Code はこれからもどんどん発展していくはずなので、僕は Claude Code に教え込んだことが、ほかのAIにも全部伝わる仕組み にしたかったんです。そこで、ルールを書き写すのはやめて、どのAIにも CLAUDE.md そのものを読ませる形に変えました。設定の変更と確認は、Claude Code にやってもらっています。
つなぎ方の中心になるのは「リンク」で、同じ中身のファイルを別の名前で開けるようにする、近道のような仕組みです。Codex が自分のルールファイルを開くと、実際には CLAUDE.md の中身が出てくる、という形にできます。
CLAUDE.md
共通ルールと、各プロジェクトのルールの原本
Claude Code
そのまま読む
Codex
リンクと設定で読む
Gemini CLI
リンクと設定で読む
Antigravity
指示で読ませる
Grok
もともと読む作り
点線は、設定で自動に読むのではなく、指示で読ませているつなぎ方。実際に読んでいるかはまだ確かめていない
AIごとにしたことは、どれも「ルールを探しに行く先を、CLAUDE.md につなぐ」設定です。
- Codexルールファイル(AGENTS.md)を、CLAUDE.md へのリンクに置き換えた。AGENTS.md が無いプロジェクトでも CLAUDE.md を読む設定にし、読み込める量の上限も引き上げて、大きなルールが途中で切れないようにした
- Gemini CLIGemini CLI の設定フォルダにも CLAUDE.md へのリンクを作り、読むファイル名の一覧に CLAUDE.md を加えた
- AntigravityAntigravity も読む GEMINI.md に「作業の前に CLAUDE.md を読む」と書き足し、指示として読ませる形にした
- Grok何も変えていない。もともと CLAUDE.md を読む作りだった
Codex・Gemini CLI・Grok がどのファイルを読むかは、各社の公式ドキュメントで確かめられます(OpenAI の Codex の解説、Google の Gemini CLI の解説、xAI の Grok の解説、いずれも2026年10月7日確認)。Antigravity への書き足しは、公式の方法ではなく、僕の環境での試みです。元の設定ファイルはどれも名前を変えて保存してあるので、いつでも元に戻せます。

指摘がルールになって、全部のAIに届く形にした
この形にした一番の狙いは、どのAIで受けた指摘も、次の会話からほかのAIのルールにもなる ようにすることでした。
どのAIで指摘を受けても
どのAIでも、同じ CLAUDE.md に書く
CLAUDE.md にルールとして書く
「やめること」と「代わりに何をするか」、その理由まで
次の会話から、ほかのAIも読む
AIごとのファイルへの書き写しは要らない
同じ指摘をほかのAIにもう一度しなくて済む
ねらいの形。効果はこれから確かめる
そのために、Codex と Gemini CLI には「指摘を受けてルールを書き残すときは、CLAUDE.md に書く」という注意も渡しています。Claude Code のルールファイルにも「ほかのAIもこのファイルを読む」「AIごとのファイルに書き写さない」と書き足してもらいました。Claude Code が、あとでこの仕組みを壊さないようにするためです。
Codex に届いているかは、AIに渡る指示を見て確かめた
設定を書いただけでは、本当にAIに渡っているか は分かりません。そこで Claude Code に、Codex を呼び出さずに「Codex に渡される指示の全文」を表示してもらい、ルールが最初から最後まで入っているかを確かめました。
変更前共通ルールは、見出しの1行だけ
変更後共通ルールは、CLAUDE.md の全文が届く
変更前プロジェクトのルールは、1文字も渡っていない
変更後プロジェクトのルールも、全文が届く
本番の設定を変える前に、一時的な設定フォルダで同じ設定を試し、確かめてから本番を変えている
ほかのAIは、Gemini CLI は読み込む仕組みをプログラムの中身で、Grok は読み込んだルールの一覧で確かめてもらいました。Antigravity はまだ確かめていません。
設定は、新しく始めた会話から効きます。開いたままの会話は古い設定のままなので、設定を変えたら各AIを開き直すのが安心です。
気をつけたいことと、まだ分かっていないこと
いちばん気をつけたいのは、AIの利用枠の消費の早さです。全部のAIが、毎回の会話で約4万トークンのルールを読み込む ので、ルールが大きいほどどのAIも重くなり、枠の消費も早くなりやすいでしょう。CLAUDE.md を定期的に見直して、重複をまとめて小さく保つほど、全部のAIが軽くなります。
ほかにも、次のことはまだ確かめられていません。
- 両方のファイルがあるフォルダAGENTS.md と CLAUDE.md の両方があるフォルダが僕の環境に6つある。そこでは Codex が CLAUDE.md を自動では読まず、注意書きの指示を見て読みに行く形なので、自動ほど確実ではない。中身を CLAUDE.md にまとめていくのが今後の課題
- Codex が指摘を書き残すか以前は「覚えて」と伝えても残らなかったので、CLAUDE.md に書き残すかは、これから確かめる
- Antigravity指示で読ませる形にしたが、実際に読み込まれているかはまだ確かめていない
- 出力の質画面の出来や仕事の詰めがどれくらい変わるかは、これから確かめる
今回分かったのは、ルールの量と、指摘を覚える仕組みに差があったところまでです。まずはこれで回してみて、結果が出たら、この記事に追記します。
試してみたいときは、この依頼文を Claude Code に貼る
同じ仕組みを試したいときは、自分でコマンドを打つ必要はありません。次の依頼文を Claude Code にそのまま貼れば、調べるところから確かめるところまで進めてくれます。
使っているほかのAI(例:Codex・Gemini CLI・Grok)にも、Claude Code と同じルール(~/.claude/CLAUDE.md と、各プロジェクトの CLAUDE.md)を読ませる仕組みにしてください。
進め方
1. まず、各AIが今どのルールファイルを読んでいて、中身がどれくらいあるかを調べて見せてください。見せたら、私が「進めて」と言うまで設定は変えずに待ってください
2. 設定を変える前に、元のファイルを名前を変えて保存してください
3. AGENTS.md や GEMINI.md などに、CLAUDE.md に無いルールが書いてあれば、消さずに一覧で見せて、どう扱うかを私に確認してください
4. CLAUDE.md を原本にして、ほかのAIはそこを読みに行く形にしてください。AIごとのファイルに中身を書き写さないでください
5. 各AIに「指摘を受けてルールを書き残すときは CLAUDE.md に書く」と伝わるようにしてください
最後に
各AIに渡る指示の全文を表示して、ルールが最初の行から最後の行まで届いているかを確かめ、結果を教えてください。AIを呼び出さずに確かめられる方法で行い、確かめる方法が無いAIは、そう教えてください。
使っているAIの種類やパソコンの環境が違っても、Claude Code が手元に合わせて進め方を考えてくれるはずです。Windows では作れない設定もあるので、途中で分からないことは「これは何をしているの?」と聞いてみてください。
AIに守ってほしいルールは社員が守るルールとも重なるので、AIに入れてはいけない情報など社員側の決まりは「生成AIの社内ルールの作り方」で、AIに任せる仕事の選び方は「AIで業務効率化するなら、どの仕事から?」で詳しく書いています。
自社の業務に合わせたAIの使い方を、実際の課題を題材に試作まで進めたい場合は、アディザインの課題解決型セミナーで一緒に取り組めます。内容と料金は、セミナーのページでご確認ください。
よくある質問
Q. CLAUDE.md と AGENTS.md は、どちらを原本にすればいいですか?
普段一番使っていて、ルールが一番育っているAIのファイルを原本にすると、書き写す量が少なくて済みます。僕は Claude Code がメインなので CLAUDE.md にしました。Codex がメインなら、AGENTS.md を原本にして Claude Code からそれを読む形も取れます。
Q. ルールファイルが大きいと、AIの利用枠は早く減りますか?
会話のたびにルールを読み込むので、消費は早くなりやすいです。僕の場合は約4万トークンを毎回読んでいます。使わなくなったルールを消し、重複をまとめて、ファイルを小さく保つのが対策になります。
Q. 設定を変えたら、AIのクオリティは本当に良くなりますか?
まだ確かめている途中です。ルールが届いていなかった状態は直りましたが、出力の質がどれくらい変わるかは、これから使いながら見ていきます。結果が分かったら、この記事に追記します。