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AI活用 2026.10.08

製造業のAI活用を社長自ら|ワキタハイテクスさんで1on1レクチャー

執筆:adisign

アディザイン・Web事業部の吉田です。

福岡県筑紫野市のワキタハイテクスさんで、脇田社長とのAIの1on1レクチャーが始まりました。脇田社長が進めたいのは、AIとITを使った工場の効率化です。初回の話し合いで、2年ほど前に作った受注管理システムを、これから脇田社長ご自身がAIを使いながら使いやすくしていくことが決まりました。

社長ご自身も、すでにAIを使って社内の仕組み作りを始めています。初回は工場を一緒に回り、どの作業にITやAIを入れると効率が上がりそうかを、現場を見ながら話しました。

この記事では、1on1レクチャーが始まった経緯と、工場の効率化について話したこと、受注管理システムをどう進めるかをまとめています。製造業でAIを使い始めたい方に、ひとつの例として読んでいただければと思います。

ワキタハイテクスさんは、防衛・航空宇宙の器材とベルトコンベアの機械を作る会社

ワキタハイテクスさんは、福岡県筑紫野市に本社と工場を持つ製造業の会社です。1955年の創業で、事業は大きく2つあります。

  • 防衛・航空宇宙事業危険物を運ぶための容器や、特殊な器材の設計・製造
  • ベルトコンベア事業コンベアベルトの加硫(ベルトを熱と圧力でつなぎ合わせる作業)に使うプレス機の製造と、各地にある機械のメンテナンス・部品の販売。国内トップシェアを持つ事業です

事業の詳しい内容は、株式会社ワキタハイテクスさんのサイトで見られます。

1on1レクチャーは、共同のAIセミナーの次の段階

AIの基本の使い方や、ホームページの作り方、作業の効率化の進め方といった基本は、ピークスマインドさんとワキタハイテクスさんの共同のAIセミナーで、すでに一通り終わっています。セミナーのあと、各社である程度AIを自分で使っていただいてから、会社ごとにやりたいことを個別に進めるために始まったのが、この1on1レクチャーです。同じセミナーから始まった、ピークスキャリアさんの原田社長との1on1レクチャーは、別の記事で紹介しています。

1on1レクチャーが始まるまで
  1. 共同のAIセミナー

    ピークスマインドさんとワキタハイテクスさんで、AIの基本の使い方やホームページの作り方、作業の効率化を学ぶ

  2. 自分たちでAIを使う

    セミナーのあと、それぞれの会社で実際にAIを使ってみる

  3. 会社ごとの1on1レクチャー

    それぞれの会社のやりたいことを、個別に進める(今回がワキタハイテクスさんの初回)

脇田社長が目指しているのは、AIとITで工場を効率よくすること

工場の中の情報をデジタルでつなぎ、AIやITで仕事の流れを良くしていく取り組みは、「スマート工場(スマートファクトリー)」とも呼ばれています。脇田社長が目指しているのも、この方向です。

レクチャーの前に、社長から今の社内の状況とやりたいことをまとめた資料をいただいていました。社内向けの資料なので中身は書けませんが、大まかには次のような相談です。

  • 仕事の情報を、工程から工程へつなぎたい社内には仕事の情報がたくさんあり、それを部署や工程をまたいで受け渡せる形にしていきたい
  • くり返しの手間を減らしたい同じ情報の入力や、似た書類の作成にかかる手間を、AIやITの仕組みで減らしたい
  • 社長自身もAIで動き始めている社長ご自身がAIを使って社内の仕組み作りを始めていて、その中で出てきた迷いを一緒に考えたい

工場の案内のあとは、この資料をもとに、社長の課題や、AIとITの仕組みを作って何をしたいかを教えていただきました。

工場を回りながら、ITやAIを入れる場所を話した

話し合いに入る前に、まず脇田社長に工場の中を案内していただきました。驚いたのは、その広さです。おしゃれな社屋の奥に、これだけ広い空間と設備があるとは思っていませんでした。

天井の高い工場の中。照明が並び、梱包された部材や箱が通路の両側に置かれている

工場の中を回りながら設備を見せていただき、働いている社員さんのお話も伺いつつ、どの作業にITやAIを入れると効率が上がりそうかを、社長とその場で話しながら一周しました。

オレンジ色の鉄骨とクレーンがある広い工場。奥まで作業台と部材が並んでいる

防衛の仕事には、外に出せないものも多くあります。なので、製品を近くで写した写真は、この記事には載せていません。

溶接の作業をしている社員さんと、溶接機が並ぶ作業場

この日の流れを並べると、こうなります。

この日の流れ
  1. 工場を案内していただく

    設備と作業の流れを、実際に見て回る

  2. 現場の社員さんの話を聞く

    どこに手間がかかっているかを伺う

  3. 社長のやりたいことを共有する

    事前にいただいた資料をもとに話す

  4. これからの進め方を決める

    受注管理システムを社長の手で使いやすくする

受注管理システムは、社長がAIを使いながら自分で手を入れていく

話し合いの中で具体的に決まったのが、受注管理システムのことです。ワキタハイテクスさんには、2年ほど前に、まとまった費用をかけて作った受注管理システムがあります。それを、もっと使いやすいものにしたいという話でした。

そこで、これからはAIを使いながら、脇田社長ご自身の手でシステムを使いやすくしていくことになりました。

これからの1on1レクチャーでは、この受注管理システムの改善を、社長と一緒に進めていきます。

公的な資料でも、経営トップの関わりがDXのポイントとされている

中小の製造業が自分たちでデジタル化を進めた例は、公的な資料にもまとまっています。生成AIが広まる前の2020年の調査ですが、今も参考になる内容が多くあります。

IPA(情報処理推進機構)の中小規模製造業の製造分野におけるDXのための事例調査報告書(2020年7月公開、2026年10月7日に確認)は、14社への聞き取りをもとにした報告書です。DXを進める上でのポイントとして、まず経営トップの関与と強いリーダーシップを挙げています。

同じ報告書には、ほかにも次のような例が出てきます。

  • 自社で基盤システムを作った例久野金属工業では、若手の金型設計の担当者6名をソフトウェアの担当にして、自社で基盤システムを作っている
  • 少ない予算でまずやってみる例費用対効果が事前に分かりにくいので、少ない予算や少ない人数で「まずやってみる」会社が多かった

経営者が先頭に立ち、小さく始めて少しずつ育てるという点は、脇田社長が進めようとしている形とよく似ています。報告書の例では社員さんをソフトウェアの担当にしていますが、今回は社長ご自身がAIを使ってシステムに手を入れていく形です。

社内でAIを使い始めるときの全体の進め方はAIの社内導入の記事に、業務システムの開発費用が何によって変わるかは業務システム開発の費用の記事にまとめています。

気をつけたいことと、まだ分かっていないこと

AIに会社の情報を扱わせるときは、使うサービスの契約と設定で、入れた情報がどう扱われるかを先に確かめておく必要があります。

たとえばClaudeは、Anthropic(Claudeの開発元)の公式の説明で、法人向けの製品(Claude for Work や API)では、入力した内容を初期設定のままではモデルの学習に使わないとしています(2026年10月7日に確認)。個人向けのプランは扱いが別なので、会社の情報を扱うなら、会社として契約したプランで使うのが基本です。ChatGPT・Gemini など、ほかのサービスを使う場合も、それぞれの公式の説明で法人向けプランの扱いを確かめてください。

社内で何をAIに入れてよいかのルールは、生成AIの社内ルールの記事で書いています。

前に作った業務システムに自分たちで手を入れるときは、ほかにも次の点を確かめておくと進めやすくなります。

  • プログラムの置き場所と権利システムのプログラム(ソースコード)がどこにあり、誰が持っているか
  • 作った会社との契約保守の契約が続いているか、自社で手を入れてよい範囲はどこまでか
  • 元に戻せる用意直す前の控え(バックアップ)と、本番とは別に試せる場所があるか

レクチャーは始まったばかりなので、受注管理システムがどれくらい使いやすくなるか、仕事の時間がどれくらい減るかは、まだ分かりません。

自分の会社で同じことを試したい人へ

自分の会社の仕事の流れは、AIと一緒に書き出すところから試せます。どこで手間がかかっているかが見えると、AIを使う場所を選びやすくなります。どんな仕事がAIに向いているかは、AIで業務効率化するならどの仕事からかの記事にまとめています。

ChatGPT・Gemini・Claude などに、次の文をそのまま貼って使ってみてください。

製造業の会社で、仕事の流れを整理して、AIやITで効率化できる場所を探したいです。

【お願いしたいこと】
1. 私に質問をしながら、受注から出荷までの仕事の流れを、部署ごとに書き出してください
2. それぞれの工程で、「同じ情報を何度も入力している所」「毎回ゼロから作っている書類」「紙で回している所」を一緒に洗い出してください
3. 洗い出した所を、「すぐAIで楽にできそう」「仕組みを作れば楽になりそう」「人がやったほうがいい」の3つに分けてください

【条件】
・ 質問は1回に1つずつにしてください
・ 専門用語は使わず、パソコンに詳しくない人にも分かる言葉で説明してください

社外秘の情報は入れずに進めます。

試すときは、会社の名前や取引先の名前など、外に出せない情報は入れないようにしてください。

最後に、ロゴとサイトのことと、社屋のこと

本題からは少し離れますが、アディザインが関わったロゴとサイトのこと、初めて伺った社屋の様子も紹介させてください。

エントランスのロゴは、アディザインのデザイナーが手がけたもの

社屋に入ってまず目に入ったのが、エントランスの壁のロゴです。このロゴは、サイトの制作のときにロゴのリニューアルとして、アディザインのデザイナーの松井がデザインしたもので、光る立体のサインになって飾られていました。

ワキタハイテクスさんのエントランス。グレーの石目の壁に、白と赤で光るロゴのサインが掛かっている

会社のロゴが、来た人を迎える場所に、看板のようにきちんとした形で飾られているのが、すごく良かったです。

白と赤で光るロゴのサインを、斜め下から近くで見たところ

社内は、秘密基地のようにかっこいいオフィス

社屋の中は、とにかくおしゃれです。オフィス全体が秘密基地っぽくて、めちゃめちゃかっこいいのが印象的でした。

社員さんが働いている執務スペースも、非常にきれいです。

ワキタハイテクスさんの執務スペース。天井の照明が並ぶ広いフロアで、社員さんがパソコンに向かっている

ガラスの棚には、戦闘機・戦車・艦艇の模型がずらりと並んでいます。防衛の仕事をしている会社らしさが、オフィスの中にも出ています。

ガラスの棚に並ぶ戦闘機・戦車・ヘリコプターの模型

トレーニングの器具が置かれたスペースまでありました。

トレーニングマシンとバーベルのラックが置かれたスペース

会社のサイトは、ピークスマインドさんとの共同制作

ワキタハイテクスさんの会社サイトの最初の画面。黒い背景に、白い文字のキャッチコピーとロゴ、上部にメニューが並ぶ

このサイトは、アディザインと株式会社ピークスマインドさんの共同で、ブランディングの立ち上げとして制作させていただきました。ディレクションは僕が担当し、ロゴのリニューアルからデザインの提案まで、かなり綿密に進めています。

担当の分け方は、次のとおりです。

  • ピークスマインドさんサイトの動画や社長インタビューの撮影、サイトで使っている写真の撮影、コーディング(ピークスマインドさんのコーダーさん)
  • アディザインディレクション、ロゴのリニューアル(ロゴのデザイン)、撮影していただいた動画・写真に合うサイトのデザイン

動画と写真をピークスマインドさんがすごくかっこよく作ってくださったので、アディザインはそれに合うデザインを考える形でした。

サイトのコンテンツを増やすことや、アクセス解析まわりは、今回の1on1レクチャーの中でさらに改善を進める予定です。脇田社長が求めるサイトの運用に、少しずつ近づけていきます。

アディザインにAI活用を相談するなら

アディザインでは、社内でのAIの使い方を、会社ごとの仕事に合わせて一緒に考えています。

ワキタハイテクスさんのような個別のレクチャーのご相談は、お問い合わせからどうぞ。内容と料金は、それぞれのページで最新のものを確認してください。会社に伺っての相談も、オンラインでの相談もできます。

よくある質問

Q. AIの1on1レクチャーは、どんな段階で始めましたか?

ワキタハイテクスさんの場合は、ピークスマインドさんとの共同のAIセミナーで基本を学び、自分たちでAIを使ってみたあとに始めました。基本は済んでいるので、1on1では会社ごとのやりたいことを個別に進めます。

Q. 製造業の工場の効率化は、何から手をつければいいですか?

仕事の流れを書き出して、同じ情報を何度も入力している所や、紙で回している所を探すところから始められます。IPAの報告書でも、経営トップが関わり、少ない予算でまずやってみる進め方が多く紹介されています。

Q. プログラミングの経験がなくても、社内のシステムに手を入れられますか?

ワキタハイテクスさんでは、これからAIを使って、社長ご自身の手で受注管理システムを使いやすくしていきます。手を入れる前に、プログラムの置き場所、作った会社との契約、元に戻せる用意の3つを確かめておくと進めやすくなります。

CONTACT

まずは、話すことから。

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