Web広告は、出る場所と課金の仕組みでいくつかの種類に分かれます。最初にどれから考えるかは、お客さまが困ったときに言葉で検索しているかどうかで分かれます。検索されているなら検索広告から、されていないならSNS広告や動画広告から考えるのが基本の順番です。
種類ごとに向く場面もつまずきやすい点も違いますが、名前を全部覚える必要はなく、自社の商品がどの場面でお客さまの目に触れるかを考えると、候補を絞りやすくなります。この記事では、検索広告・ディスプレイ広告・SNS広告・動画広告・リターゲティング広告・アフィリエイト広告を、比較表と診断で整理します。広告とホームページの制作を一緒に手がけている会社の目線で書いています。
この記事で扱う範囲は、インターネット上の広告
広告には、テレビ・新聞・雑誌・ラジオ・チラシ・看板・ダイレクトメールのように、インターネットを使わないものも多くあります。この記事で扱うのは、そのうちインターネット上で配信される広告だけです。
さらに、ここで取り上げる6つは、Google・Yahoo!・Instagram・Facebook・LINE・YouTubeなどの広告の管理画面から、自社で申し込んで出せるものに絞っています。申し込みの入口が公開されていて、少額から試せるからです。
このほか、メールでの広告配信、ニュースサイトや専門メディアの記事に載せる記事広告、予約サイトや比較サイトへの掲載など、特定のメディアに直接申し込む広告もありますが、窓口や条件がメディアごとに違うので、この記事では詳しく触れません。
「Web広告」と「ネット広告」「インターネット広告」「ウェブ広告」は、同じものを指す言葉として使われます。LINEヤフー広告の解説でも、インターネット上のメディアに掲載される広告全般の総称とされています。
- 出典: LINEヤフー for Business「Web広告(ネット広告)とは?」(2026年10月3日確認)
種類は、出る場所と払い方で見分ける
Web広告の種類は、広告がどこに出るかと、どの動きに対して費用が発生するかで見分けられます。先に比較表を置きます。
| 種類 | 出る場所 | 費用が発生するとき | 向く場面 | 難しい点 |
|---|---|---|---|---|
| 検索広告 | 検索結果の画面 | クリックされたとき | 困って検索する人がいる商品・サービス | 検索されない商品には出しどころがない |
| ディスプレイ広告 | 提携するWebサイトやアプリの広告枠 | クリックされたとき、または表示された回数 | まだ探していない人に知ってもらいたいとき | 興味のない人にも表示され、クリックが問い合わせにつながりにくい |
| SNS広告 | InstagramやFacebook、LINEなどの画面 | クリックされたとき、または表示された回数 | 写真や動画で魅力が伝わる商品 | 画像や文面の作り直しが続く |
| 動画広告 | YouTubeなど動画を見る画面 | 一定時間見られたとき、または表示された回数 | 使い方や雰囲気を動きで見せたいとき | 動画を作る手間がかかる |
| リターゲティング広告 | 提携するWebサイトやアプリの広告枠 | クリックされたとき、または表示された回数 | 一度ホームページを見に来た人にもう一度知らせたいとき | 見に来た人が少ないと出せない |
| アフィリエイト広告 | 提携した個人や企業のサイト | 購入や申し込みなどの成果が出たとき | 成果が出たときだけ払いたいとき | 仕組みを管理する会社や提携先の手配が要る |
費用の払い方には、名前がついています。クリックされたときに払う「クリック課金(CPC)」、表示1,000回ごとに払う「インプレッション課金(CPM)」、動画が見られたときに払う「視聴課金(CPV)」、購入などの成果が出たときに払う「成果報酬型」です。
どれも、表示されただけで必ず費用が発生するとは限りません。ただし、種類によってはクリックされなくても表示回数で費用が発生するものがあるので、申し込む前に課金の条件を必ず確認してください。
金額そのものは業種・時期・競合の多さで大きく変わり、公的な機関がまとめた相場も見当たらないため、この記事では載せていません。
- 出典: LINEヤフー for Business「Web広告(ネット広告)とは?」(2026年10月3日確認)
自社はどれから考えるか、4つの質問で見当がつく
どの広告が合うかは、商品の性質とお客さまの探し方で決まります。
次の質問に答えると、最初に考える種類が分かります。診断が終わったら、下の章で該当の広告の詳しい中身を確かめてください。
あなたの場合
検索広告から
探している人の画面に出せる検索広告が、最初の候補です。
「検索広告(リスティング広告)」の章を読む
あなたの場合
SNS広告から
写真と短い文で始められるSNS広告が候補です。
「SNS広告」の章を読む
あなたの場合
動画広告から
動きで魅力が伝わるので、動画広告が候補です。
「動画広告」の章を読む
あなたの場合
リターゲティング広告
見に来た人にもう一度知らせるリターゲティング広告が候補です。
「リターゲティング広告」の章を読む
あなたの場合
広告より先に
まだ検索もされず、見に来る人も少ないなら、広告の前に知ってもらう入口を作る段階です。
「広告ではなく、別の手段が合う場面」の章を読む
あくまで見当をつけるためのもので、実際には、1つの種類だけで決めず、検索広告で今すぐ探している人を受けながら、SNS広告で知ってもらう、という組み合わせも多くあります。
種類ごとの向く場面と、つまずきやすい点
ここからは、6つを順に見ていきます。どの種類も、広告は入口を作るだけで、クリックした先のページで強みが伝わらなければ問い合わせや購入にはなりません。
この点は全部に共通します。
検索広告(リスティング広告)
検索広告は、検索した言葉に合わせて、検索結果の画面に出る広告です。困って検索している人に、その場で自社を見せられるのが特徴で、費用はクリックされたときに発生します。
向くのは、水まわりの修理、鍵の交換、税理士への相談、エアコンの掃除のように、困ったときに言葉で探すサービスです。1件のお客さまから得られる利益が、広告費を払っても残ることも条件になります。検索結果を見比べてから選ぶ人が多いので、クリックした先のページの作りが結果にそのまま出ます。
検索されない商品には出しどころがなく、競合が多い言葉ではクリックの単価も上がりやすい点が難しいところです。たとえば、まだ世の中に名前のない新しい商品は、誰もその言葉で検索していないので、出しても表示されません。
仕組みの詳しい説明はリスティング広告とはにまとめています。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、ニュースサイトやブログ、アプリなど、提携しているWebサイトの広告枠に、画像や動画で表示される広告です。Googleの場合は、Googleディスプレイネットワークと呼ばれ、YouTubeやGmailなどのGoogleのサービスも含まれます。費用は、クリック数または表示回数で決まります。
向くのは、まだ自社の商品を探していない人に、名前を知ってもらいたい場面です。検索されない新しい商品や、買う前に何度か目に触れてほしい商品に使われます。
探していない人にも表示されるため、クリックされても問い合わせまで進みにくい点がつまずきやすいところです。画像の出来で反応が大きく変わるので、広告の画像(バナー)を何パターンか用意して、反応を見ながら入れ替える作業が要ります。
- 出典: Google 広告ヘルプ「ディスプレイ広告について」(2026年10月3日確認)
SNS広告
SNS広告は、InstagramやFacebook、LINEなどの画面の中に、ふつうの投稿やお知らせと並んで出る広告です。年齢や地域、関心ごとで相手を絞って出せます。
向くのは、写真や短い動画を見ただけで魅力が伝わる商品です。飲食店、雑貨、美容、施設のイベントなどが当てはまります。「探していなかったけれど、見て気になった」という動きを作れます。
同じ画像を出し続けると反応が落ちやすいので、画像や文面を作り直す手間が続く点が難しいところです。費用の決まり方も、画像の質や相手の絞り方で変わります。Metaは、1日の予算と、キャンペーン全体の予算の2つの決め方を用意していて、いつでも停止できると案内しています。LINE広告は、最低の出稿金額が設定されておらず、予算の上限を自分で決められます。
- 出典: Meta「広告の費用」(2026年10月3日確認)
- 出典: LINEヤフー for Business「LINE広告の料金」(2026年10月3日確認)
動画広告
動画広告は、YouTubeなど、動画を見る画面の前後や途中に出る広告です。文字や写真より情報量が多いので、使い方や雰囲気を伝えやすい広告になります。
YouTubeでは、広告を一定時間見たときに視聴として数えられ、そのときに費用が発生する方式があります。たとえば、動画の途中に出る広告では30秒間見られたとき、またはクリックなどの操作があったときです。短い広告は10秒で数えられる形式もあるので、動画の長さと費用の発生条件は申し込む前に必ず見比べてください。
向くのは、完成品を見せたほうが早く伝わる商品や、施工の様子、体験の雰囲気を伝えたいときです。
動画を用意する手間がかかり、最初の数秒で見るのをやめられてしまいやすいので、冒頭の作りで差が出ます。撮影や編集を自社で全部こなすのが難しいなら、制作会社に動画作りだけ頼む選び方もあります。
- 出典: Google 広告ヘルプ「YouTube の視聴単価(CPV)」(2026年10月3日確認)
リターゲティング広告
リターゲティング広告は、一度自社のホームページを見に来た人に、ほかのサイトやアプリを見ているときに再び広告を出す仕組みです。Googleの公式ヘルプでは、過去にサイトを訪れたユーザーが提携サイトやアプリを見ているタイミングで広告を表示する、と説明されています。
向くのは、比較検討に時間がかかる商品です。リフォームや保険、高額な商品のように、見に来たあと何日か考えてから決める商品で、思い出してもらう役割を担います。
見に来た人が少ないと、出す相手の数がそもそも足りません。ホームページへの訪問者が少ない段階では、検索広告やSEOで先に見に来てもらう流れを作る必要があります。同じ広告を何度も見せすぎると、うっとうしく感じられる場合もあります。
- 出典: Google 広告ヘルプ「リマーケティングについて」(2026年10月3日確認)
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、提携したブログやサイトの運営者に紹介してもらい、購入や申し込みなどの成果が出たときだけ報酬を払う広告です。ほかの種類と違い、費用が成果にひもづく成果報酬型の仕組みになっています。
向くのは、成果が出たときだけ払いたい場合や、商品の魅力を第三者に語ってもらうと広がりが出る商品です。
提携先の募集や管理に手間がかかります。紹介する側の言い方によっては、自社の意図とずれた説明が広まるおそれもあります。報酬の条件や、成果の数え方をあらかじめ明確に決めておく必要があります。
- 出典: LINEヤフー for Business「Web広告(ネット広告)とは?」(2026年10月3日確認)
広告ではなく、別の手段が合う場面もある
診断で「広告より先に」となった場合は、広告費をかける前に、知ってもらう入口を作るほうが合っています。広告は、ホームページの中身が整っているほど効きやすい手段だからです。
ホームページを見に来る人が少ないうちは、検索で見つけてもらうためのSEO(検索結果に表示されやすくする工夫)、取引先や既存のお客さまへの案内、チラシや展示会のように、広告以外の手段も並べて考えてください。広告費は止めれば表示も止まりますが、ホームページの記事は残ります。
集客の入口を広告以外も含めて広く見渡したい場合は、ホームページ集客の方法一覧で書いています。

種類を決めたあとの進め方は、別の記事で
どの種類にするかを決めたら、次は目的・予算・着地ページ(広告をクリックした先のページ)・計測の順で決めていきます。この順番はWeb広告の始め方にまとめています。
運用を会社に任せるか、自社で運用するかはリスティング広告は外注か自社か?で書いています。アディザインでは、広告の運用もまず自社でやってみることを勧めています。人手や時間が足りない場合に、代行を選ぶ流れです。
広告もホームページも、まとめて相談できます
広告の成果は、広告の設定だけでなく、クリックした人が見るページとのつながりで決まります。アディザインでは、広告の運用と、リンク先のページの制作・改善、広告に使う動画素材の制作を、同じ会社で手がけています。
どの種類から始めるか決まっていない段階のご相談にも対応しています。内容と料金はWeb広告運用のページで確認してください。料金は今後見直される可能性があるため、この記事には金額を載せていません。
自社で広告を運用できるようになりたい場合は、内製化支援のページもあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. Web広告には、いくつ種類がありますか?
数え方が資料によって違うので、決まった数はありません。この記事では、自社で管理画面から申し込める6つに絞っています。メール広告、記事広告、媒体への掲載など、別の窓口から出す広告もあります。
Q. 初めてなら、どの広告から始めるのがよいですか?
お客さまが困ったときに検索する商品なら、検索広告が分かりやすい始め方です。検索されにくい商品は、写真や動画で魅力を見せられるSNS広告を試す方法があります。どちらも、少額から始めて数字を見ながら広げられます。
Q. 複数の種類を、同時に出してもよいですか?
出せます。ただ、最初から全部を同時に始めると、どの広告が効いているのか分かりにくくなります。1つで運用に慣れてから、足していく進め方が安心です。
Q. 表示されただけで、費用はかかりますか?
種類によって違います。検索広告はクリックされたときに費用が発生します。ディスプレイ広告やSNS広告には、表示された回数で費用が発生する方式もあります。申し込む前に、選んだ課金方式を必ず確認してください。
Q. ホームページがなくても、広告は出せますか?
出せる種類もありますが、クリックした先に見てもらうページがないと、問い合わせや購入にはつながりにくくなります。広告を出す前に、受け皿になるページを用意しておくことをおすすめします。