「作るときに、SEOはどこまで入れてもらえばいいですか」というご相談をよくいただきます。制作のときに入れてもらうのは、ページの組み立て・タイトルを書き換えられる仕組み・計測の準備といった「土台」で、検索で上に出るかどうかは、公開後に何を書き足していくかで決まりやすくなります。
土台の中には、公開したあとから直そうとするとページを作り直すのに近い手間がかかるものや、計測のように後から入れても過去の分は取り戻せないものがあります。反対に、記事や事例を足していく作業は、公開後に自社で少しずつ進められる部分です。
Googleも、検索で見つけてもらうための方法の中では、役に立つ内容を作ることが一番効くと案内しているので、制作の段階で全部を仕上げる必要はありません。
この記事では、制作のときに入れてもらう土台の5つ、公開後に育てていくもの、見積りや打ち合わせで制作会社に聞いておきたい質問を順にまとめました。ホームページの制作と、公開後の集客のお手伝いをしている会社の目線で書いています。
制作のときに入れてもらう土台サービスごとにページを分けた組み立て
公開後に育てていく中身お客さまの疑問に答えるページや記事を足していく
制作のときに入れてもらう土台ページごとのタイトルと説明文を、自分で書き換えられる仕組み
公開後に育てていく中身検索の数字を見ながら、タイトルと説明文を直していく
制作のときに入れてもらう土台スマートフォンでもパソコンと同じ内容が読める作り
公開後に育てていく中身実績や事例を、経緯やお客さまの課題まで書いて増やす
制作のときに入れてもらう土台アクセス解析と、検索の数字を見るツールの設置
公開後に育てていく中身よくある質問を、実際に聞かれたことから増やす
制作のときに入れてもらう土台作り直すときの、古いページから新しいページへの転送
公開後に育てていく中身月に1回、数字を見て次に足すものを決める
制作のときに入れてもらう土台は5つ
制作の段階で入れてもらいたいのは、あとから直すと手間が大きいか、取り戻せない5つです。どれも見た目には表れにくいので、見積りに書かれていなければ、打ち合わせで入っているかを聞いてみてください。
弁当は詰める前におかずの数と大きさを決めておかないと、あとから箱に入りません。ホームページの土台も同じで、公開してからでは入れ直しにくいものばかりです。
サービスごとにページを分けて、1ページに1つの話題にする
1つ目は、ページの組み立てです。事業やサービスが複数あるなら、サービスごとに独立したページを作ってもらうと、検索で探されやすくなります。
検索する人は「会社名」ではなく、「〇〇 修理 費用」のように、困っていることに関する言葉で探します。1つのページに全部のサービスを詰め込むと、どの言葉に答えるページなのかがぼやけてしまいます。
ページが分かれていると、アクセス解析でどのサービスのページがよく見られているかも分かります。どのページを強くするか決める材料になるので、費用を抑えたい場合でも、サービス紹介だけは個別のページにしておくと後で助かります。どんなページを作るかは、会社ホームページに必要なページでページごとにまとめました。
打ち合わせでは「サービスごとにページを分けてもらえますか」と聞いてみてください。あわせて、サービスのページのアドレス(URL)を内容の分かる短い英単語にしてもらえるかも聞いておくと安心です。Googleによると、アドレスに入れた言葉そのものが順位を押し上げる効果はほとんどありません。それでも、検索結果にアドレスの一部が表示されたとき、読み手がどんなページかを見分けやすくなると案内しています。

ページごとのタイトルと説明文を、自分で書き換えられるようにする
2つ目は、検索結果に出る文字を自分で直せる仕組みです。検索結果には、ページのタイトルと、その下の短い説明文が表示されます。
タイトルはページの中の「title要素」、説明文は「meta description」と呼ばれる場所に書かれています。Googleは、ページごとに内容を具体的に表すタイトルを付け、全ページ同じ定型文にしないよう案内しています。説明文も、全ページ同じだと検索結果で役に立たないとしています。
ここが制作会社にしか触れない作りだと、公開後に数字を見て「このページのタイトルを変えたい」と思っても、毎回依頼することになります。管理画面から、ページごとにタイトルと説明文を書き換えられるかを聞いておくと、公開後の見直しを自社で回せます。
スマートフォンでも、パソコンと同じ内容が読めるようにする
3つ目は、スマートフォンでの見え方です。Googleは、検索に載せるページの情報を、主にスマートフォンで見たときの内容から読み取っています。
そのため、スマートフォンでは文章や写真を省いた簡易版を見せる作りだと、パソコン版にしか無い情報は検索で評価されにくくなります。Googleは、画面の幅に合わせて同じページの見た目が変わる作り(レスポンシブデザイン)を、作るのも保つのも一番簡単な方法として勧めています。
打ち合わせでは「スマートフォンでも、パソコンと同じ文章と写真が全部読めますか」と聞くと、答えが分かりやすくなります。
アクセス解析と、検索の数字を見るツールを公開した日から入れる
4つ目は、計測の準備です。Googleアナリティクス(アクセス解析)と、Search Console(検索で何回表示され、何回押されたかを見るツール)を、公開する日までに設置してもらいます。
数字は設置した日から先の分しか残りません。公開して半年たってから入れても、公開直後の動きは分からずじまいになります。
もう1つ大事なのが、ツールを誰のアカウントで管理するかです。制作会社のアカウントだけで入れてもらうと、自社では見られない、制作会社を変えたら見られなくなる、ということが起きやすくなります。「自社のアカウントで設置して、自分たちでも見られるようにしてほしい」と伝えてください。数字の見方と、問い合わせの件数の数え方は、ホームページの問い合わせを増やすには?で手順を書きました。
作り直すなら、古いページから新しいページへ転送する
5つ目は、リニューアルのときだけの作業です。ページのアドレスが変わるなら、古いアドレスを開いた人を新しいページへ自動で案内する「転送」を設定してもらいます。
これが漏れると、検索結果やブックマークから来た人が「ページが見つかりません」の画面で止まります。長く使ってきたページほど影響が大きいので、次の章で進め方を詳しく書きました。
検索で上に出るかは、公開後に書き足す中身で決まりやすい
土台ができたら、あとは公開後に何を足していくかです。Googleは、役に立つ内容を作ることが、ほかのどの方法よりも有効だと案内しています。
土台は、いわばお店の入口と看板です。入口が分かりにくいお店は中がどんなに良くても入ってもらえませんが、入口を整えただけでは、並べる商品は増えません。検索で見つけてもらえる数を増やしていくのは、公開後に自社で書き足していくページだと私たちは考えています。
公開後に育てていくものは、主に次の4つです。
- お客さまの疑問に答えるページや記事自社のサービスに関係する言葉がどれくらい検索されているかを調べて、探している人の疑問に答える記事を書き足します。調べ方と書き方は、SEO対策は自分でできる?基本はキーワード選びからにまとめました
- 実績や事例納めたものを並べるだけでなく、どんな経緯で、お客さまがどんな課題を抱えていたかまで書くと、その会社にしか書けない読み物になります
- よくある質問お客さまから実際に聞かれたことを記録して、答えを1つずつ載せていきます。ChatGPTなどのAIに答えの材料として使われやすくなる点は、AIO対策とは?で書きました
- タイトルと説明文の見直しSearch Consoleで、表示は多いのに押されていないページが見つかったら、検索した人の知りたいことに合わせて書き直します。見つけ方は「サーチコンソールの使い方」で紹介しています
どれも専門的な知識がなくても始められる作業で、今はAIに下書きを手伝ってもらうこともできます。ただしAIだけで書いた記事は、ネットの情報をまとめただけの平凡な内容になりやすいので、自社の実績や、お客さまから聞かれたことを必ず入れてください。
書き足した記事が実際に読まれているかどうかは、Search Consoleより先にGoogleアナリティクスで、記事が読まれた時間やそこからほかのページへ進んだかを見れば分かり、書き方を変えるべき記事もそこで見えてきます。
効果が出るまでには時間がかかります。Googleは、変更が検索に反映されるまでには数時間から数か月かかることがあり、効いたかどうかは数週間待ってから見るよう勧めています。
- 出典: Google 検索セントラル「SEO スターター ガイド」、同「タイトルリンク」、同「スニペット」、同「モバイル ファースト インデックスに関するおすすめの方法」(2026年9月25日確認)
見積りに「SEO対策込み」とあったら、中身を聞く
見積りに「SEO対策込み」「SEO内部対策」とだけ書かれていたら、何をしてもらえるのかを具体的に聞いてみてください。同じ「SEO対策」という言葉でも、制作会社によって指している作業の範囲が違うことがあるからです。
Googleは、SEOの依頼先を選ぶときの注意として、Googleで一番上に出ることは誰にも保証できないと書いています。掲載順位を保証すると言う業者には注意するよう呼びかけているので、「必ず1ページ目に出ます」という説明は慎重に受け止めてください。何をするかと、どうやって効果を確かめるかを説明してくれるかで判断すると、見極めやすくなります。
打ち合わせでは、次のように聞いてみてください。
| 打ち合わせで聞くこと | 答えで確かめたいこと |
|---|---|
| 「SEO対策込み」には、具体的にどんな作業が入っていますか | 上の5つの土台のうち、どれが入っているか。「内部対策一式」のような言葉だけで終わっていないか |
| サービスごとにページを分けてもらえますか | 1ページに全部を詰め込む作りになっていないか。ページのアドレスが内容の分かる言葉になるか |
| ページごとのタイトルと説明文は、公開後に自分たちで書き換えられますか | 管理画面から直せるか。直すたびに依頼と費用が発生する作りではないか |
| アクセス解析と Search Console は、自社のアカウントで入れてもらえますか | 公開した日から数字が取れるか。制作会社を変えても自社で見続けられるか |
| 作り直しの場合、今のページからの転送はどこまでしてもらえますか | 全ページの対応表を作って転送するか、トップページだけか |
| 公開後、記事や事例を足す作業は自分たちでできますか | 記事を書いて公開する画面が用意されるか。書き方の相談に乗ってもらえるか |
| 効果はいつ、何の数字で確かめますか | 何か月後に、どの画面のどの数字を見るかを具体的に答えられるか |
検索結果に価格や評価などの情報を追加で出すための設定(構造化データ)や、表示を速くするための調整のように、コードに関わる作業は制作会社に任せたほうがスムーズです。一方で、記事を書き足す、タイトルを直すといった作業は、基本は自社でできます。どこまで自分たちでやるかの考え方は、SEO対策は自分でできる?でも触れました。
見積りの比べ方全体(対応範囲・追加費用の条件など)は、ホームページ制作会社の選び方にまとめています。
- 出典: Google 検索セントラル「SEO が必要かどうか」(2026年9月25日確認)
作り直すときは、検索から来る人を行き止まりにしない
リニューアルで一番気をつけたいのは、今のサイトが検索から集めているアクセスを失わないことです。ページのアドレスが変わるなら、古いアドレス1つずつに、行き先の新しいページを決めて転送する作業を、制作の中に入れてもらってください。
Googleは、アドレスが変わる移転では、サーバー側で恒久的な転送(301リダイレクト)を設定するよう勧めています。移転の間は検索の順位が一時的に変わることがあるものの、時間がたつと落ち着くと案内しています。
今のサイトのページを、アドレスの一覧にする
よく見られているページを、アクセス解析で先に控えておきます
古いアドレスごとに、新しい行き先のページを決める
同じ内容のページが無ければ、一番近い内容のページを行き先にします
公開と同時に転送を設定する
トップページにまとめて飛ばすのではなく、1ページずつ対応させます
公開後に、古いアドレスを開いて確かめる
一覧の上から順に開き、正しいページに移るかを見ます
転送は長く残しておく
Googleは、一般的に1年以上残すよう勧めています
ドメイン(「example.co.jp」のような、会社ごとのアドレスの部分)は、長く使ってきた分だけ会社の資産になっています。よほどの理由がない限り、リニューアルで変えないことをおすすめしています。wwwあり・なしの両方で開ける状態なら、どちらかに1本化しておくのも同じタイミングでできます。ドメインとwwwのそろえ方、作り直す前にアクセス解析で今のサイトを調べる理由は、ホームページリニューアルの費用はいくら?で詳しく書きました。
- 出典: Google 検索セントラル「URL の変更を伴うサイト移転」(2026年9月25日確認)
アディザインに相談する場合
アディザインでは、ホームページの更新や運営は、基本は自社で行うのがよいと考えています。公開後に記事や事例を書き足していくこと自体が、自社の強みやお客さまの疑問を見直すきっかけになるからです。
作るところから相談したい場合は、公開後の更新をAIに手伝ってもらうプランも選べるホームページ制作を見てみてください。
すでにサイトがあって、公開後の集客を見てほしい場合はSEO・AIO対策が合います。検索での見え方をAIが分析して改善点を見つける仕組みも、こちらでご相談いただけます。
サーバーの扱いや記事の公開の仕方を教わりながら自社で運用したい場合は内製化支援を見てみてください。金額の目安は料金ページにまとめています。最新の内容と料金は、それぞれのページで確認してください。
よくある質問
Q. SEOは、制作が終わってから別に頼むものですか?
ページの組み立てやタイトルを書き換えられる仕組み、計測の準備は、制作のときに入れてもらうのがおすすめです。組み立てはあとから変えるとページを作り直すのに近い手間がかかり、計測データは、ツールを入れる前の分が残りません。記事や事例を足していく作業は、公開後に自社で進められます。
Q. 制作会社に頼めば、検索で上位に出るようになりますか?
土台を整えることはできますが、順位はGoogleが決めるもので、Googleも一番上に出ることは誰にも保証できないとしています。上位に出るかどうかは、公開後にお客さまの疑問に答えるページをどれだけ足していけるかで変わりやすくなります。
Q. ページ数が多いほど、検索に有利になりますか?
数そのものより、それぞれのページがお客さまの疑問に答えているかが大事です。同じような内容のページを増やしても効果は出にくいので、サービスごとの説明や、実際に聞かれた質問への答えのように、中身のあるページを足していってください。