ホームページは、作り方を選ぶ前に、誰に何を伝えるかを決めるところから始めると、最後まで進めやすくなります。
順番は、目的と読み手を決める、材料を集める、作り方を選ぶ、公開前に確認する、公開して育てる、の5つです。ホームページ作成サービスで自分で作るのか、WordPressを使うのか、制作会社に頼むのかは、3番目に決めれば足ります。
自分でやるか頼むかは、材料がどのくらい揃っているか、作業に使える時間があるか、詰まったときに聞ける人がいるか、の3つで分かれやすいと思います。デザインが得意かどうかは、決め手になりにくいと思います。
この記事では、5つの手順それぞれで何をするか、作り方の選択肢の違い、AIでたたき台を作る方法を書きました。頼むときに渡すものと確かめること、公開前の確認、公開後にやることも入れています。ホームページの制作と、公開後の運用をお手伝いしている会社の目線でまとめました。
ホームページの作り方は、目的を決めてから作り方を選ぶ順で進める
作り方の比較から入ると、どの方法も良く見えて決めにくくなります。先に何を作るのかが決まっていれば、合う方法は自然に絞れます。
目的と読み手を決める
誰に、何を伝え、見たあとに何をしてほしいか
材料を集める
会社の情報・実績・写真・連絡先
作り方を選ぶ
作成サービス・WordPress・AIのたたき台・制作会社
公開前に確認する
連絡先・スマホ表示・問い合わせの届き方
公開して育てる
名刺への記載・検索への登録・月1回の見直し
作り方を選ぶのは3番目です。先の2つが決まっていると迷いません
会社のホームページを新しく作る場合も、作り直す場合も、この順番は変わりません。作り直しのときだけ、最初に今のサイトの状態を調べる作業が加わります。
最初に、誰が何を知りたくて見るのかを3行で書き出す
最初にやることは、紙かメモに3行書くだけです。
- 誰が見るか例として、家を建てたい人
- その人は何を知りたいか例として、施工例と相談の流れ
- 見たあとにどうしてほしいか例として、相談フォームから連絡してほしい
これが決まっていないと、どのページを作るか、どの写真を使うか、どの言葉で書くかを決められません。誰が、何を知りたくて見て、見たあとに何をしてほしいかを、3行で書けるかを先に確かめてください。
強みと他社との違いを先に言葉にする
3行を書こうとして手が止まるときは、ターゲットより先に、自社の強みと他社との違いを考えるほうが進みます。強みが決まると、その強みを必要とする人も決まりやすくなります。
価格で比較されやすい業種でも、中小企業は価格勝負を避けたほうがいいと思います。他社より高いなら、なぜその金額なのかを、見る人が納得できる形で書いておきます。
強みを言葉にする作業は、意外と時間がかかります。
社内で「うちの売りは何か」と聞くと、答えが人によってばらけることもあります。迷うときは、最近選んでくれたお客さまに、選んだ理由を聞いてみてください。社内では当たり前になっていることが、理由として返ってくることがあります。
作り直すなら、先に今のサイトの状態を調べる
今のホームページを作り直す場合は、作り始める前にアクセス解析を見ます。「反応がないから誰も見ていない」と思っていたのに、実際には意外と人が来ていた、ということもあります。
どこから来ているか、来た人がどのページで離れているか、問い合わせが来ないのはなぜかを調べて、その対策を作り直しに入れます。見方は「アクセス解析とは?無料ツールで最初に見る3つの数字と直し方」に、問い合わせが来ない原因の切り分けは「ホームページの問い合わせを増やすには?」に書きました。
あわせて、ドメイン(アドレスの「https://」のあとに続く、`adisign.net` のような部分)は、よほどの理由がない限り変えないほうがいいと思います。使い続けてきた年月の分だけ、検索での評価が積み上がっているからです。作り直しの進め方は「ホームページリニューアルの費用はいくら?」でも触れています。
材料を集める
材料集めは、完成した原稿を待つ作業ではありません。手元にある資料と写真フォルダから拾い集めるところから始められます。
集める材料は、次のとおりです。
- 会社の基本情報会社名、住所、電話番号、営業時間、代表者名。名刺や請求書から拾えます
- 事業やサービスの内容会社案内、見積書のひな形、提案書に書いてある説明文がそのまま使えることがあります
- 実績案件ごとに、写真と、何に困っていて何をしたか
- 写真外観、店内や工場、スタッフ、商品、作業風景
- お客さまからよく聞かれる質問電話やメールの返信に書いている内容が、そのまま質問と答えになります
必要なページの考え方は「会社ホームページに必要なページとは?」にまとめています。
実績があるのに載せていない会社は、もったいないと思います。実績は、会社が持っている、自社ならではの貴重な情報だからです。
原稿と写真が揃っていなくても、進められます。
アディザインでは、原稿や写真をまだ用意できていないお客さまには、仮の文章と仮の写真を先に入れた形でご提案して、それを見てもらいながら本当の原稿と写真を決めていく進め方が、早く決まりやすいと思っています。自分で作る場合も同じで、仮の文章で全体の形を作ってから、中身を入れ替えていくほうが止まりにくくなると思います。
難しいのは写真です。撮り直しに時間がかかり、天気にも左右されます。お客さまやスタッフが写る写真は、掲載してよいかの確認も要ります。ネットで見つけた画像や他社の文章を借りると、権利の問題になるので、使える素材は自社で撮ったものか、利用条件を確かめた素材に限ってください。
作り方には、自分で作る方法と頼む方法がある
作る方法は、ホームページ作成サービス、WordPressなどのCMS、HTMLを自分で書く方法、制作会社やフリーランスに頼む方法などがあります。AIで下書きを作ってから、これらのどれかに載せる進め方もあり、次の章で書きます。
CMSは、専門的なコードを書かなくても、管理画面から文章や画像を入れ替えられる仕組みを指します。
| 作り方 | 向いている場面 | 自分でやること | つまずきやすい点 |
|---|---|---|---|
| ホームページ作成サービス(Wix、STUDIO、Jimdo、ペライチ、Googleサイトなど) | 数ページから十数ページの会社案内を、自分で作って更新したい | テンプレートの選択、文章と写真の入力、独自ドメインの接続 | 無料プランは独自ドメインが使えず、広告が出るものが多い。デザインの自由度に限りがある。他のサービスへ移ると作り直しになる場合がある |
| WordPressなどのCMSを自分で入れる | お知らせやブログ、実績を増やし続けたい | サーバーとドメインの契約、WordPressの設置、テーマ選び、更新とバックアップ | サーバーとドメインの設定で詰まりやすい。管理する人が1人だと、忙しくなったときに止まる |
| HTMLとCSSを自分で書く | 書ける人が社内にいる、1ページ程度の小さなサイト | ページのすべて | 更新のたびに書き換えが必要。担当者が変わると引き継ぎにくい |
| 制作会社やフリーランスに頼む | 材料と時間が足りない。デザインや集客の設計まで任せたい | 目的の整理、材料の用意、確認 | 頼む範囲で金額が大きく変わる。公開後の更新をどこまで頼めるか、契約前に確認が要る |
ネットショップを開く場合は、商品の管理や決済の仕組みが加わるので、別の話になります。「ECサイト構築の費用はいくら?」を見てください。
ホームページ作成サービスの無料プランで、会社の公式サイトを作ってよいか
サービスによって違いはありますが、無料プランでは独自ドメインを使えなかったり、サービス側の広告が出たりするものが多いです。Wixは、独自ドメイン(`example.co.jp` のような自社専用のアドレス)を接続するにはプレミアムプランが必要だと公式ヘルプで案内しています。STUDIOも、料金ページで、独自ドメインの接続と運営元のバナーの非表示を有料プランの機能として示しています。ペライチは、料金ページによると無料は1か月のお試しで、独自ドメインの設定と広告の非表示は有料プランで使えます(2026年9月30日確認)。
Googleサイトは無料で使えます。自社のドメインで公開するには、ドメインの管理画面で追加の設定が必要です(Googleサイト ヘルプ)。
会社のホームページは、名刺や封筒に載せて長く使います。そのため、選ぶときの基準は、独自ドメインで公開できるかです。無料プランで始めて、あとから有料プランに切り替える方法もありますが、その場合も、自社のドメインが使えるプランかどうかを最初に確かめてください。
どの作り方を選ぶかの基準
「この方法が一番いい」と言える答えはありません。次の4つで絞ると、決めやすくなります。
- 更新するのは誰か担当者が管理画面を触れることが前提なのか、都度頼むのか。更新の頻度が高いなら、管理画面から自分で直せる方法が向いています
- 独自ドメインと会社のメールアドレスが要るか名刺に載せるなら、ほぼ必要になります
- あとからページやお知らせが増えるか5ページで終わる想定なのか、事例やお知らせを足し続けたいのかで、向く方法が変わります
- 詰まったときに聞ける人がいるか社内にいなければ、契約しているサポートの範囲を確かめておきます
ドメインは、ホームページの住所にあたります。サーバーは、そのデータを置く土地のようなものです。WordPressを自分で入れる場合は、この2つを別々に契約して、つなぐ作業が要ります。
AIでたたき台を作ってから、作り方を決める
費用や手間を抑えるなら、最初の選択肢は、AIを使って自分でたたき台を作ることだと思います。ページの構成、ページごとの原稿の下書き、大まかなデザインの案までは、ChatGPT、Gemini、Claudeなどの生成AIで作れます。
たたき台があると、あとで作成サービスに入力するときも、制作会社に相談するときも、伝えたいことが具体的になります。
進め方は、次のとおりです。
- 先ほどの3行と、集めた材料を箇条書きでAIに渡し、ページ構成案を出してもらう
- 気に入った構成を1ページずつ選び、見出しと原稿の下書きを出してもらう
- 色やレイアウトの方向を伝えて、大まかなデザイン案を出してもらう
弁当は、詰める前に、おかずの数と大きさを決めておかないと入りません。ページ構成も同じで、先にページの数と役割を決めておくと、AIに頼む文章がぶれにくくなります。
AIに作らせるのは下書きまでで、強み・実績・事実の確認は自分で足す、と分けておくのが安全です。AIの原稿は、一般的な内容に寄りやすい傾向があります。自社ならではの実績やお客さまの声、他社との違いは、自分で足してください。営業時間、料金、資格、実績の数字のような事実は、AIが事実と異なる内容を作成することがあるので、公開前に自分の目で確かめます。
AIが作るデザイン案は、見た目の案であって、そのまま公開できるホームページとは限りません。公開できる形に組み上げるところで、作成サービスやWordPress、制作会社が必要になります。
ページ数は、AIで原稿の下書きが作りやすくなった今は、増やす方向でも進めやすくなっています。お客さまが疑問に思うことに答えるページを、削らずに作っておくほうが、あとで役に立ちます。
AIで作ること自体が、社内でAIを使う練習にもなります。アディザインでは、AIエージェントをつないでホームページの更新を進める形も相談できます。すべての制作プランに入っているわけではなく、そういうプランもある、という位置づけです。更新については「ホームページ更新は何から?」に書きました。
自分でやる範囲と頼む範囲は、3つの質問で分ける
あなたの場合
まず3行を決める
頼む場合も自分で作る場合も、ここが決まっていないと進みません
「最初に、誰が何を知りたくて見るのかを3行で書き出す」の章を読む
あなたの場合
材料を集めるところから
完成した原稿を待たず、手元の資料から拾い集めます
「材料を集める」の章を読む
あなたの場合
頼む範囲を決める
全部頼むか、詰まりやすいところだけ支えてもらうかを選びます
「頼むなら、渡すものと確かめること」の章を読む
あなたの場合
自分で作れる可能性が高いです
AIでたたき台を作ってから、作り方を選びます
「AIでたたき台を作ってから、作り方を決める」の章を読む
質問の答えがばらけるときは、頼む範囲を「全部」か「一部」かで考えると、決めやすくなります。
- すべて頼む材料の用意と確認だけを自分たちで担当し、構成、デザイン、組み込み、公開の設定を任せる
- 一部を頼む構成と原稿のたたき台はAIで自分たちが作り、デザインと組み込みを頼む
- 詰まりやすいところだけ支えてもらう作るのは自分たちで、サーバー、ドメイン、アップロードなど、ウェブサイトの基本の部分だけ教わりながら進める
アディザインは、ホームページの制作も更新も運営も、基本は自社でやるのがいいと思っています。自社の強みを見直すきっかけにもなるからです。そのため、詰まりやすいところを支える内製化支援を用意しています。
頼むなら、渡すものと確かめること
頼む場合は、何を渡すかで、見積りの精度と進みやすさが変わります。
渡すものは、先ほどの3行、集めた材料、参考にしたいサイト2〜3件と、なぜ気に入ったのか、AIで作ったたたき台があればそれです。希望の公開時期と、予算の考え方も伝えます。
確かめることは、次の4つです。
- このホームページで、どう集客するのか打ち合わせで、根拠と作戦を具体的に答えてくれるか。普段から運用や集客に取り組んでいる会社は、具体的に答えられることが多いです
- 公開後の相談にどこまで乗ってくれるか作ったあとのメンテナンスや運用の相談が具体的か。前の会社で失敗したという相談で、よく聞くのはこの点です
- アクセス解析を最初から入れるか目的を決めたうえで計測の仕組みを入れておかないと、あとで集客したいと思ったときにデータが揃っていません
- 専門用語で押し切られないか説明を聞いて「なるほど」と思えるか、目的を果たす道筋を示してくれるかは、金額以上に大事な判断基準だと思います
アディザインでは、打ち合わせで、目的やマーケティングの部分まで、かなり詳しくうかがっています。他社では聞かれなかったと驚かれることもあります。
頼む前に、「このホームページで、どう集客するのか」を具体的に答えられるかを聞いてください。会社の選び方は「ホームページ制作会社の選び方」に、費用の考え方は「ホームページリニューアルの費用はいくら?」にまとめています。料金と制作の流れは、料金ページとホームページ制作のページで確認できます。
公開前に確認すること
公開前の確認は、作った本人には気づきにくい部分が残ります。次の順で、1つずつ見てください。
- 連絡先、営業時間、料金会社案内や名刺、Googleマップの表示と同じか。Googleマップの営業時間は、ホームページではなくGoogleビジネスプロフィールで決まります(MEO対策とは?)
- スマホでの表示実際のスマホで全ページを開く。文字の大きさ、画像のはみ出し、電話番号を押して電話が起動するか
- 問い合わせフォーム自分で送信して、届いたメールが迷惑メールに入っていないか、自動返信が届くか、送信後に完了画面が出るか
- アドレスの統一wwwがあるものとないものが混ざっていないか。混ざっていると、検索での評価が分かれます。片方に転送して1本にします。アドレスの先頭に鍵マーク(https)が出るかも見ます
- 検索結果に出る文言ページごとのタイトルと説明文が、他のページと同じになっていないか
- アクセス解析と検索の計測公開日から数字を取り始められるように、Googleアナリティクスと、サーチコンソールを入れる
- 法律で決まっている表記ネットで商品を販売する場合は、特定商取引法で、事業者名や返品の条件などを載せると決められています。問い合わせフォームで個人情報を集めるなら、使い道を示すプライバシーポリシーも載せておくのが一般的です
- 写真と文章の権利他社の画像や文章をそのまま使っていないか。お客さまとスタッフが写る写真は、掲載の許可があるか
古いアドレスから新しいアドレスへ変える作り直しのときは、旧アドレスへのアクセスを新しいアドレスへ自動で案内する転送の設定が要ります。
公開前に、問い合わせフォームから自分で送信して、届くところまで確かめてください。フォームが動いていないと、問い合わせがあっても気づけません。
公開したあとに、名刺と検索にアドレスを載せる
公開した日にやるのは、アドレスをお客さまの目に触れる場所へ載せることです。名刺、封筒、パンフレット、メールの署名、店頭の看板やPOPのアドレスを、新しいホームページに揃えます。

公開後にやることは、次のとおりです。
- 名刺や看板のアドレスを揃えるwwwの有無も含めて、統一した表記にします
- Googleに知らせるサーチコンソールでサイトを登録すると、検索に出ているかを確かめられます(サーチコンソールの使い方)。検索にはすぐに出ないこともあります
- Googleマップの情報とつなぐ会社の場所を探す人向けに、Googleビジネスプロフィールにホームページのアドレスを入れます
- 月に1回、見直す日を作る営業時間、料金、お知らせ、実績が今の会社と合っているかを見ます(ホームページ更新は何から?)
ホームページは、作った日がスタートで、ゴールではありません。作っただけでは、人は来ません。どの手段でも、それ単体では人は来ないので、案内の周りに、先を見たくなる中身が要ります。集客の方法は「ホームページ集客の方法一覧」にまとめました。
アディザインに相談する場合
作り方を決めきれないときは、まず3行の整理と、集めた材料を見せてもらえれば、どこまで自分で進められて、どこからサポートが必要かを一緒に考えられます。
サーバーやドメインの設定、ファイルのアップロードなど、詰まりやすい基本の部分を教わりながら進めたい場合は、内製化支援が合います。構成やデザインから任せたい場合や、作り直しも含めて考えたい場合は、ホームページ制作のページを見てみてください。
最新の内容と料金は、それぞれのページと料金ページで確認してください。
よくある質問
Q. ホームページは無料で作れますか?
ホームページ作成サービスには無料プランがあり、作ること自体は無料でできるものがあります。ただし、無料プランは独自ドメインが使えなかったり、広告が出たりするサービスが多いです。会社のホームページなら、独自ドメインで公開できるプランかどうかを先に確認してください。
Q. 初心者でも自分で作れますか?
ホームページ作成サービスなら、文章と写真の材料が揃っていれば、作れる可能性は十分にあります。時間がかかりやすいのは、デザインよりも、材料を集める作業と、ドメインやサーバーの設定です。設定で詰まりそうなら、その部分だけ支えてもらう方法があります。
Q. 作るのに、どのくらいの期間がかかりますか?
材料がどのくらい揃っているかで、大きく変わります。作業そのものよりも、文章と写真を集める段階に時間がかかることが多いと思います。仮の文章と写真で全体を先に作り、あとから入れ替えると、進みやすくなります。
Q. AIだけでホームページを作って公開してよいですか?
下書きまではAIに任せて構いませんが、公開前に、営業時間、料金、実績のような事実を自分の目で確認してください。自社の強みや実績も、AIの下書きには入りにくいので、自分で足します。
Q. ページ数はいくつ必要ですか?
会社の目的によって変わります。基本になるページと、目的に応じて足すページの考え方は「会社ホームページに必要なページとは?」にまとめています。